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商品とクレーム

クレーム――これは、聞きたくない言葉だ。

“クレームをマイナスに捉えず、ファンを作る機会とプラスに捉えましょう”
なんてことだって、聞いた。
クレームをつけたら、対応が良かったので、最初は怒っていたお客さまが、最後は「なんていい会社だ」と逆にそれまで以上の良い印象を抱く、というお話。
そりゃ、プラスに捉えようとは思うけど、やっぱり楽しいものじゃない。

クレームの対処は、弁償して謝る、とは限らない。

でもお客さんは、問題が起こった時点で、「商品代金を返してもらえるもの」と思うことが多い。
そこにズレが生じるので、クレームになることが多い。
トラブルとクレームは切っても切れない関係なのだ。

たとえば、『店員の態度がなってない』なんてのはクレームにならない。
謝る以外にやりようがないから、それで終わりになる。
以後なるべく気をつけましょう、だ。
『いつも汚れ落ちが悪い』とか『プレスがいつも悪い』とか、技術に関することも同様。
ごめん、これからもっと気をつけるよ、だ。

だいたいそう思う人は他の店に行く。

たいていのクレームは、「どれだけのことをしてくれるのか?」に起因する・・・・・・
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商品とトラブル

預かった品物をクリーニングして、トラブルが発生することがある。

・洗ったら縮んでしまった
・洗ったら色が落ちてしまった
・洗ったら破れてしまった
・品物がどこかいっちゃった

こういったことが、クレームに発展することも当然ある。
お客さんとの間でもめることなく解決することもある。

わたしはこれまで、意識して「トラブル」と「クレーム」を使い分けてきた。

商品に対して何か予期せぬ事態が発生して困った、という状態を「トラブル」。
お客さんの苦情が発生し、対お客さんで苦労した、という状態を「クレーム」。

たとえば、「洗ったら縮んでしまった」とする。
お客さんが説明を受け入れてくれて、問題なく解決すれば「クレーム」ではない。
――この会社の店員の間では――。
その商品の代金を「弁償」したとしても、「弁償」であって「クレーム」ではない。
――この会社の店員の間では――。

さて、預かる品物というのは新品ではない。
そこにトラブルの原因が潜んでいることもある。

使われている素材や、染色方法に問題があるため、トラブルが起こることもある。

できるだけトラブルにならないよう、注意もするし、そういうシステムにもなっている。
それでもトラブルは皆無というわけにはいかない・・・・・・

洗う人たち 2

水洗いは大変だ、と聞くが、ドライクリーニングは比較的未経験でもできるそうで――。

洗うには、仕分けをする。
溶剤は、汚れ落ちがよいもの、汚れ落ちの点では劣るが生地を傷めないもの、などある。
デリケートな素材や、ラメやビーズなどの装飾がついたものなど、ソフトに洗いたいものを分ける。
かつては、「石油系」とそうでないものに分けていたが、これも同じ理由による。
でも後に溶剤が変わり、石油系のものも洗える溶剤で統一されたので、これは必要なくなった。

この仕分けは店側でも行ってくるので、二重にチェックされることになる。

洗いあがると、品物をハンガーなどにつるして乾燥機に入れる。
洗いあがった物を触っても、濡れた感触はない。
だから「ドライ」クリーニング?と思うくらい。

自然乾燥してもいいけれど、時間がかかるので、乾燥機で乾燥。
乾燥させたい、というより、残留溶剤を飛ばす意味がある。
なので、ほんの短い時間でいい。

プレスは、ズボンなどはプレス機で比較的簡単にできる。
(もちろん、わたしがいきなりやってもできるってわけじゃない。)

何が簡単な品物で、何が面倒なプレスなのか、わたしは知らないままだった。

そして袋詰機械を使って、たたみ品は袋に、つるし品はカバーをかける・・・・・・

洗う人たち

ワイシャツは、パートさんたちがやっていた。
もう社員の人なんて、工場中で2人とか3人とか、そんなもの。
最後のほうなんて、社員というと課長と係長、一般社員はいない状態。

社員の人は、アイロンがけが必要なものをやっていた。
水洗いのアイロンは、熟練がいる。

洗いあがったワイシャツをプレスする工程は、細かく分かれている。

カフス部分をプレスする機械。
エリ部分をプレスする機械。
身ごろの形をととのえる機械。
折りたたんで袋に入れる機械。

1つの作業を終えたワイシャツは、次の作業に送られる。
次々と流れ作業を経て、完成品が大きなカゴのなかにたまっていく。

そのまま出荷したいので、できるだけ店ごとに洗う。
数が少ない店の場合は、他の店舗と組み合わせて洗うので、後から分けなければならない。

でも、プレス作業の順番はよく知らない。
ほんの何度か見学したことがあるだけなので・・・・・・

「一回しか使いません」

ついでなので。
アピールする、ということについて、もうひとつ。

「当店では溶剤を一度しか使用しません」

ドライクリーニングは、溶剤で洗う洗いかた。
水洗いと違って、すすぐ、という作業はない。
溶剤から出した品物は、乾燥機で残留している溶剤を飛ばし、プレスする。

一度使った溶剤は、洗った品物の汚れが溶け出しているはず。

しかしこれをそのまま捨ててしまうのはもったいない。
もったいない、という感覚は、家でも会社でもあるものだ。
ということで、一度使った溶剤に次の回(ロット)を入れて、もう一度使う。
会社によっては、三度、四度と使う――どこまで行くのか・・・・・・

その当時、統合されてひとつにまとまった工場を統括していた課長が、きれい好きだった。
その人が「そんなのは・・・・・・!」と切り捨てるので、偉い人もあえて言い出さなかった。

今でも、そのやり方を貫いてくれているかしら・・・・・・

天然のりと合成のり

ワイシャツには「のり」をつける。
それ以外の水洗い品にものりをつけることが多い。

時代がバブルを引きずっていた頃は、アピールしなくてもお客は来た。
でも皆が節約を考えるようになってからは、会社も他社もアピールするようになった。

あるとき、上層部が言い出したのが「天然のり」。

のりには天然のりと合成のりがあり、合成のりの方が安い。
そのため、合成のりを使っている会社が多いけれど、うちは天然のりを使っている。
――というわけ。

今までもずっと使ってきたわけだけれど、せっかく使っているのだからアピールしなきゃ。
そこでPOPが作られ各店舗に貼られることに。

天然のりを使っていると、白さが長持ちする。
合成のりは生地がかすかに黒ずんでくる。
また、天然なので、アトピーなどの敏感な肌にも優しい。

自分もすぐ湿疹ができる肌なので、これはいいと思った。
今でも天然のり、使ってくれているといいが・・・・・・

ブランド物のトラブル

ブランド物にトラブルが起こることは、思ったより多い。
そして、もし外国の会社だったら、全然取り合ってもらえない。

でももしそのブランドが、「××ジャパン」みたいに国内の会社になっていたら、大丈夫。

「××ジャパン」や「○○ジャパン」は、応対も丁寧でトラブルにも迅速に対処してくれる。
つまり、弁済とか代替とかを割ときちんとやってくれる。

そして慣れている。
やっぱり結構あるんだろうね、と思う。

お客さんは個人なので、なかなかメーカー企業と交渉しにくいことがある。
そこで代わりにメーカーに電話したり、交渉したりということをよくした。
特に、二店目の店ではマネージャーになったので、よくやった。

どうやら、そういうリスクやコストも値段に入っているのだな、と納得するくらい、あっさりと受け付けてくれる。
そういうことを考えると、並行輸入などは何かあったとき、どうにもならない。
アウトレットなども難しいかもしれない。

店舗で「おとくい」として買い物することって重要だと思わされる・・・・・・

ブランド物に気をつけよう その2

ある時期、マックスマーラというブランドのスポーツブランドがトラブルを起こしていた。
何しろ、全滅。
すべての商品がトラブルになるか、というくらいで、受け付けなくなっていた。
業界通達も出ていた。

店員は警戒態勢。
見逃して受け付けてしまって、工場の人が発見したりすると、何度も聞いた注意をまたえんえんと聞かされる羽目になる。

イタリア物に限らず、外国のブランド会社というのは、あまりクリーニングのことを考えていない。

あるブランド(イタリアではない)の品物が、洗ったらトラブルが起きて、メーカーに電話した。
「そのお客さまが商品を買われたのは3年前ということですが、わたくしどもでは2年以上着ることを予想しておりません。ワンシーズンしか着用しないと思っております」

それ、直接言ってもらえますか。

お高いブランド物というのは、お金持ちが買うもの。
お金持ちは去年の服なんて着ない、去年のモデルだもの。
ワンシーズンどころか、クリーニングすることすら想定の外なのよ・・・・・・

ブランド物には気をつけよう

外国製品で、わたしが働いていた10年間、ずっと要注意だったのはイタリア製品だ。

よくあったのは、洗ったらボタンが溶けてしまったパターン。
これはボタンが溶剤に耐えられない材質だったため。
それならそうと、絵表示に書いてくれればいいのに、別に書いていない。

飾りボタンなどは、飾りがとれないようにボタンをくるむ道具でくるむけれど。
また、お客さんによっては、銀紙でくるんでくる人もいるけれど。
溶けるときは、溶ける。

他に、洗ったらゴワゴワに縮んだものもあった。
色が落ちてしまって、同じ洗いだった他の人の商品にも移って大変だったこともあった。

イタリア製の絵表示はあてにならない。
「とりあえず、ソフトな洗いのはずの『石油系』にしておけばいいか」
という考えが見え見えのときもある。

何より困るのは、イタリア製品が高いこと。
お客さんにしてみれば、「メーカーのせいです」と言われても納得いかない。

「だって、これ、とても高かったんだから、そんなはずないわ」

お客さま、高い=良い、ではないんですよ・・・・・・

ダウン 良い物を買おう

ダウン製品は、あまり安物を買うべきでない。
これはダウンが流行った年、つくづく思ったこと。

海外で作られた安いダウンを買うと、クリーニングでトラブルが起こることがあった。

・洗うと全体に輪ジミができる
――輪ジミとは、丸くシミが広がったようになるシミのこと。
これがいくつもいくつも、ダウン製品全体にできる。
これは、中に詰められた羽根が、洗わずに詰められている場合に発生する。
羽根は、鳥という生き物の体についていたものなので、脂がついている。
羽根を洗わずに詰めていると、クリーニングによって脂が溶け出て、布に広がる。

・中の羽根の付け根部分が布を破ってしまう
――内側から付け根の先端の尖ったところが、布を破く。
本来、小さな羽毛しか入っていないはずだが、割と大きな羽根まで使っていることがある。
また、尖った部分は除いてあるはずだが、そのまま入っていることがある。
時には、水鳥ではなくてニワトリの羽根が使われていることもある。
そんな尖ったものが中に入っている状態でグルグル洗ったら、突き出てくる。

当時、リーズナブルな外国製品と言えば、韓国製だった。
輪ジミを取るために何度も何度も洗ったり、忙しい時期に破れたトラブル商品を抱えると人件費などのコストがかかったり、利益を考えたらマイナスになる。
社内全体に、「韓国製のダウンは預らないように」というお達しが出された。
そうしている会社は業界でも多かったようだ――業界新聞でも注意を促されていたから。

今は、リーズナブル製品の生産国は違う国になっていると思うけど、ちゃんと作られているのかな・・・・・・

品目:ダウン

一時期、はやった。ダウン製品が。
昔からあったダウンジャンパー、薄手の着やすいダウンコート。

ダウンは、水鳥の羽を詰めた暖かい衣類。
――非常に、かさばる。

ダウンをクリーニングすると、割と高くつく。
かさばるのでいっぺんにたくさんドラムに入れられないし、まあ納得ではある。
しかし、リーズナブルなダウンとして安く売られていた商品を買った人は、納得できない。
買った値段が5000円なのに、2500円もかかるの!?――なんてことになる。

ふかふかのダウンは、仕上がって店に戻ってきたときも厄介者。

ダウンをクリーニングに出そうと思うのは、冬が終わった春の繁忙期。
品物が多くて、置き場所はパンパン。
そこにかさばるダウン。
キューッと詰めて詰めて・・・・・・

わたしはよく思ったが、春出したクリーニングは早目に引き取るべきである・・・・・・

品目:礼服

礼服というのは防虫・防カビ加工がセットになっている。
そして、「一点洗いする」と言うことになっている。
そのため、値段は通常の倍。
もし、男性用スーツ型の礼服なら、メンズスーツの値段の2倍。
ワンピースなら、ワンピースの2倍。

夫婦で法事にでも出かければ、大変な金額になってしまう。

これは、「そんな加工いらないし、一点洗いもしなくていい」「普通のスーツと同じように洗ってくれ」というお客さんが出てくる。
「どうしても一点洗いします」と言い張れる理由も思いつかない。

後に、通常の礼服の項目ができた。
それにすれば、加工はしない。
料金は通常の約1.4~1.6倍――ものによる。

これは微妙な値段だ。
礼服である以上、スーツとしては受けてもらえない。
どうせ1.5倍の値段を払うなら、もう少し払って加工するか、という判断が増える。
「いや、やっぱり加工も一点洗いもしなくていい」と言われたとしても、ただのスーツやワンピースよりは、断然高くいただける。

本当に一点洗いしていたかどうかは・・・・・・

品目:コート

コート――これもまた、男性用はだいたい定番の型がある。
そして女性用は、定番もあるけど、さまざま。

もっとも微妙なのは「コート」と「ハーフコート」。
ハーフコートとは、もちろん短いコートのことだが、いったいどこまでが“ハーフ”なのか。

お客さんは言う。
「これ、ハーフコートよ」

「当店では、腰より上のものをハーフコートとしております。
打ち替えても値段は変わりませんが――」

つまり、上着の分厚いのってこと?

分かっているので、わたしは出すとき文句はいわない。
無駄だから――。
でも600円も値段の差があるので、言いたいのはやまやまである。

「コート」と「オーバーコート」――これは、簡単。
普通の生地がコートで、毛の厚めのものがオーバーコート。
値段の差は100円なので、文句は言われない・・・・・・

女性物のお値段

ところで、パンツはスカートより50円安かった。
なので、パンツスーツはスカートスーツより50円安い値段設定になっている。
だから、自分の物を出すときは注意している。
「パンツスーツ」のはずが「レディススーツ」となっていたら、高いわけだから。

問題は、スカートとスーツの場合だ。

フレアースカートとジャケット、ヒダスカートとジャケット、というスーツの時は、セットで持っていったほうが安いかもしれない。
「レディススーツ」とはタイトスカートとジャケットの値段に等しい。
しかしなんてことなく、料金を増されたり、別々の品物として受け取られるかもしれない。

いったん別の物として受けたものを、「これはスーツです」と訂正しても、値段は変わらない。
謝って打ち直し、値段を手入力するだろう。
名称はスーツだけど、値段はさっきと同じ値段。

これを避けるために、いっぺんにスーツをたくさん持っていくという手もある。
面倒になって、全部レディススーツとレジを打つかもしれない。

でもこういう色気を出すと、「何か狙ってるな」と思われて相手の反感を買ってしまうかもしれない。
「よーし、やるぞ!」とやる気を出して、あれこれ追加料金を仕掛けてくるかもしれない。

結局、素直に「今日は運が良かったな」「悪かったな」と諦めの境地でいるのが一番かも・・・・・・

品目:その他女性物

女性用のスーツ、パンツ、スカート。
それ以外の女性物といったら――

ワンピース、キャミソール、ペチコート・・・・・・

ワンピースは、すとんとしたシンプルで短いものと、長くてふわっとしたものがある。
これもまた、スカートと同じで、たくさん種類があった。
ワンピース・ロング、ワンピース・ギャザー、ワンピース・フレアー・・・・・・

ジャケットとワンピースの組み合わせは、「セパレーツ」という名称だった。
これは会社によって違うのかもしれない。

ペチコートなんて洗うものか、と思ったけれど、時々持ってくる人はいた。
確かに、自分が買ったものでも、時々「ドライクリーニングのみ」の表示になっているものもある。
肌に近いところにつけるものだし、汗を吸っていたりするのに、ドライクリーニングとは――!

女性物は、何やかやと理由をつけては料金がスライドしていく。
今、定価で出していて、つくづく夫がうらやましくなるときがある・・・・・・

品目:スカート

スカートはいろいろな種類がある。

スカート――これは、膝より上の長さのタイトスカート。
できるだけ値段をいただこうと思えば、こんなスカート、半分もない。

スカート・ヒダ 100円高い、スカート・ロング 100円高い。
スカート・フレアー 200円高い、スカート・ギャザー 200円高い。

スカート・ロングとは、膝より下のタイトスカート。
クリーニング店を辞めた今、わたしは定価で出さなければならない。
そして、わたしのスカートを「××スカート」と判断するのは、知らない誰か。
今や、わたしのスカートのほとんどは200円増しだ。

これ、ギャザースカートとは言わないでしょ、フレアーってほどでもないでしょ。
――でも、名称が違うと指摘したって値段は同じ。
どうせ値段を打ち変えられてしまうのだから、文句は言うまい。

本物のギャザーやフレアーなら、プレスに手間もかかるだろう。
けれど、なんとなく裾が広がっている、いわゆるAラインのようなスカートまでも、フレアーなのだから。

しかしこれが、あるべきクリーニング店員の姿なのだろうな・・・・・・

品目:ズボン、パンツ

メンズズボン、レディースパンツ、・・・・・・。
わたしにはズボンとパンツの明確な違いは分からないまま。
なので、ほとんど基準は男性物か女性物か、だけ。

男性物だったらズボンでレジを打ち、女性物だったらパンツにする。

男性物のズボンは簡単らしい。
ユニット店にいたベテランマネージャー曰く――
まず、ドライクリーニングだから、乾燥も簡単、スピーディ。
そしてプレスは、「ファファファーッとやって、バッチャンでいいんだから」。

それの意味するところは、どうやらこういうことらしい。
 ふわっと空気を入れて、パッと置けば、だいたい折り目のところでたためる。
 その状態で、プレス機の脚ペダル(らしきもの)を踏む
 ファーというような空気の漏れる音がして、品物がプレス台に吸い付く。
 もうひとつのプレス台みたいな上蓋をバタンとおろす
――すると、サンドイッチのようになり、ズボンはぴったりプレスされる。

ということらしい・・・・・・

品目:ジャンパー

ジャンパーっていうと、思い浮かぶのは昔の刑事ドラマとかで刑事役の人が着ていたもの、とか。
昔よく見ていた「Aチーム」というアメリカドラマで、モンキーがいつも着ていたもの、とか。
(ついでですが、モンキーはチームのパイロットなので、だからジャンパーなのかも。
パイロットって、ジャンパー着るんだそうですね)

なぜかジャンパーは、ジャケットと比べて値段が高かった。
100円~150円(店舗と地域による)高かった。

ジャンパーというのは、流行が多少変わってもある一定数は常に出る。
男性物の定番だ。
女性物は、フリースが流行ったころは多かったが、はやりすたりが影響する気がする。

ジャンパーで「しまった」と思うのは、ひじなどに革がついているのを見落としたとき。
『合皮付き』ということで料金を増すチャンスを失った、という場合もある。
けれど、本当に困るのは本皮がついていたとき。

本皮がついていると、外注になる。
時間も料金もかかる。
勝手にやってしまうわけにはいかないので、電話したり、来店時に確認したりしなければならない。

そしてあまり納得してもらえない。
こんな小さな革がついていたというだけで、料金は2000円も3000円も高くなるって言われたら。
どうなってもいいから、普通にドライで洗ってくれっていう人も、そりゃいるわ・・・・・・

品目:ジャケット

男性もののジャケットは、分かりやすい。

上着の形はだいたい同じ。
あまり特殊な飾りや素材も使われない。
だから、普通にジャケットとしてレジを打てばいい。

もし形がスーツの上みたいなものじゃなかったら、それはジャンパー。

男性物はそのように単純だけど、女性物は若干違う。
定番の形のものばかりではないからだ。

ロングジャケットが流行ったときに、「ジャケット・ロング」という品名ができ、追加されたらしい。
なので、ちょっと腰より長ければ、「ジャケット・ロング」になってしまう。
もちろん料金が高い。100円ほど。

ふくらはぎまであるようなジャケットもある。
でも「ちょこっと普通のより長いかな」くらいのものもある。
「ちょっと長い」のを安くするのではなく、「すごく長い」のを手打ちで高くして、不公平感(店員の)を是正する。

短いジャケットもある。
ボレロが流行ることだってある。
でもそれは「ジャケット」。
どの業界も一緒で、高くいただくことには熱心だけど、安くすることにはそれほど興味がない。

スーツと同じで、女性物は飾りがついていないかどうかチェック――ついていたら、料金増し。
色落ちやシミなどがないかチェック――ついていたら、確認、場合によってシミヌキ料金。

シミヌキになった場合は、落ちると確約できないことを明言しておく・・・・・・

品目:レディススーツ

女性物のスーツには、ポケットってあまりない。
あっても飾りだったり、物が入れられても入れなかったり。

女性もののスーツで注意すべきは――いろいろある。

ボタンや、飾りなど。
装飾性の強いボタンは、デザインによって、一部とれてしまうこともある。
(2つのパーツがくっついているもので、1つは布についているからとれないけど、上に貼り付いている部分がとれてしまうとか。)

素材によって、糸引きができやすいものなどがある。
糸引き、破れ、すりきれ、ほつれ、などをチェックする。
あったものは、注意タグをつけておく。
そうしないと「洗う前はなかった」と言い出す人がいて、弁償しろと言われることもある。

ベルトをしていて、そのベルトの色が落ちているとか、肩にかばんをかけていて、そのかばんの色がついているとか、そういうこともある。
シミがついていることもある。

男性より女性のほうが厳しいので、チェックも念入りにしなければならない・・・・・・

品目:メンズスーツ

メンズスーツで気をつけること。
それは、ポケット。

素材料金の取り忘れはあまり気にしなくていい。
背広に変わった素材は使われることが少ないから。

ポケットの中に、ネクタイが入れてあることは多い。
それからハンカチが入れてあることは、もっと多い。

できればその場でパッと確認して、入っていたら渡したいところ。
後で気が付いて、伝票に「ハンカチあり」なんて書くのは面倒。
そしてそのハンカチに、何月何日誰々さん、何番の品物、とメモを貼り付けるのも、面倒。

そうしておいても渡し忘れたものがたまると、いったい今年の○/×日のものなのだか、去年のだか、さっぱり分からない。

でもハンカチだのネクタイだのは、まだいい。

ボールペンなんか入っていたりすると、大変なことになる。
洗っているうちにペンが破損し、インクが漏れてクリーニング物が汚れる。
その人のものにだけつくならいいが、他のお客さんの物まで汚れる。

ボールペンのシミは落ちない。

スーツは仕事で使うもの。
ポケットもたくさんあるから、いろいろな物を入れがち。
だから、ポケットの確認を忘れないように・・・・・・

品目:ブラウス

ブラウスは、女性もの、というイメージがある。
男性ものは、シャツ、と呼ばれる。
男性ものを「ブラウス」でレジを打った記憶はない。

ブラウスは、まあドライのことが多いけれど、時には水もある。

「綿ブラウス」は、特別に高い料金だった。
「ブラウス」と比べて100円高く、「シャツ」と比べれば200円高い。

これは水で洗う綿はプレスがしにくいため、という理由だった。
それに、ブラウスはワイシャツのような形をしていない。
(していれば「シャツ」に分類されるし。)
なので、プレスは一点ずつ、アイロンで仕上げていく。

なるほど、クリーニングに出した綿ブラウスは、パリッとしてしわもない。
家で洗ったものとは仕上がりが違う気がする。
それに綿の仕上げの大変さは、よく聞かされた。

綿ブラウスを高く打ち込むときは、あまり心苦しくなかったものだ・・・・・・

品目:シャツ

シャツ?
漠然としたくくりだ。

わたしが働いていた会社では、「シャツ」の定義はこういうものだった。
 ・ワイシャツ以外のワイシャツのような形をした衣類

ワイシャツ以外というのは、どう見分けるかというと――
「スーツの下に着て、ネクタイを締めても変に見えないものがワイシャツ」と教えられた。
つまりそれ以外はシャツ。

たとえば、ちょっとカジュアルなチェックやストライプだったり、素材がちょっと洒落ていたり。
えりが開襟だったり、丸い襟だったり。

色が濃くても、ネクタイが締められるものは、色ワイシャツとして50円増しの料金。
ネクタイ――は、しないかな?というものは、シャツ。
シャツと認定されると、スタンダードなワイシャツの倍近い値段。

「どう違うの?」と聞かれることもある。
答えると、「これ、スーツのときに着てるのよ」と言われたりする。
あなたがどう着てるかは関係ないんです、という面倒な説明を避けたければ、最初から生地や形のために『別洗い』になるとか『機械プレス』できないからとか、言ったほうがいい・・・・・・

ワイシャツ その2

ワイシャツの値段は、最初の店と次の店では40円違った。
それは地域によって相場が違うからだ。
それでも、二番目の店の地域では、他店より30~50円ほど高かった。

仕上げ方法も違っていた。
わたしが働いていた会社では、たたみ。
二番目の店の地域の他店は、多くがつるし。
たたみにしてもらうと、高くなる。
これは、ワイシャツの「つるし」というのが、一般的なつるしと違うからだ。
ワイシャツを折りたたんでいって、工程の途中までで小さいハンガーにつるす。
たたむ場合は、さらに作業が必要になるから、高い、ということらしい。

ワイシャツでも、色の濃いワイシャツは50円増しになる。
ダブルカフスも、50円増しになる。

色物ワイシャツは、白っぽいワイシャツとは別洗いになるから。
(別に洗っていたのか、ネットに入れる等、手間がかかるってことなのか、不明。)
ダブルカフスはプレスが面倒だから。
(シングルはプレス機を使ってパートさんでもできる。ダブルカフスは社員がアイロンでやる。)

色物ワイシャツは、受ける店員によって普通のワイシャツになることもある。
「これは別洗いになるのか、どうか――??」
微妙なラインのものもあるからだ。
特にグレーなど。

わたしは今、自分が働いていた店に出している(近いので)。
夫のワイシャツの中に一枚、ねずみ色のワイシャツがあり、いつも高くとられる。
自分だったらこれは普通にするけどな、といつも思う・・・・・・

品目:ワイシャツ

わたしはワイシャツを家で洗う気はしない。

二番目に働いたテナント店は、スーパーの中にあったので開店が10時だった。
そして近所だったため、家を出るのは9時45分で充分間に合った。
(ロッカーでの着替えは、かなりのスピードで行うこと前提。)

出勤までの時間はテレビをつけていることが多かった。
時間が出るので、通りすがりに確認できる。
その時間帯は主婦向け番組が多い。

ワイシャツを家で洗って、その分「クリーニングに出したつもり貯金」をする、というテーマをよく紹介していた。
ふぅん・・・・・・と思って見てみるけれど、こんな手間をかけるのはわたしには、ムリ。
絶対、ムリ。

洗うことはできても、アイロンをかけるのが大変。

わたしの母は、わたしが子供の頃、父のワイシャツは家で洗っていた。
わたしもアイロンをかけさせられたことが、何度もある。
でも、父は制服を着る仕事だったので、見える部分が少なかった。
エリとカフス部分だけアイロンをかければよかった。
それくらいならいいけれど・・・・・・

「お客さん」

もう一つ、言葉の問題。
今まで、わたしはよく「お客さん」と記してきた。

本来だったら、「お客さま」と言うべきかもしれない。
でもなんとなく違和感があり、つい「お客さん」と言ってしまう。

最初の店は、直営店という、会社が直接経営する店だった。
次に異動した店は、テナントという、スーパー内の店だった。

やはりスーパーというのは、どんな地元密着の店であっても、企業臭みたいなものがあった。
「商品」「お客さま」「かしこまりました」「わたくしども」「うけたまわりました」
そういう教育でもあったし、空気がそういう感じ。

だけど、最初の店はもっとフレンドリーな空気があったのだ。

クリーニング物というのは定期的に出る。
だからお客さんも定期的に来る人、つまり常連さんが多くなる。

物を買うときより、会話の機会も多い。
その品物についてこちらが説明したり、了解をとったりすることもある。
お客さんが、ここのシミは何々のシミでいつ頃つけた、というのを説明することもある。

なんとなく親しみを感じてしまい、「お客さん」となってしまう。
たぶん、そういうことだと思う・・・・・・

「品物」

今までずっと、お客さんが持ってきたクリーニング物のことを「品物」と書いてきた。
この会社では、そう呼んでいたのだ。

「商品」と言ってしまうと、少し違う気がする。
売るわけではないからだ。

もともとお客さんのものなので、「預かり品」と呼ぶ。

ただ、会話の中で使うには長い。
「あ・ず・か・り・ひ・ん」――6音。

“××さんの預かり品はここに置いてある”
“今日シミヌキで受けた**番の預かり品だけど”
“昨日受け付けた預かり品のことで工場から電話”

仕事中使うには面倒――いつのまにか、「品物」「物」と省略される。

若い次期社長は、今風に「商品」と呼ぶこともあったが、店員の間では定着しなかった。
どうしても、販売するわけじゃないし、というのが、頭から離れないからだ。

だけど、わたしが辞めてからもう随分経つ。
今頃は「商品」と呼んでいるのかもしれない・・・・・・

ポリウレタン その3

ポリウレタン製品を預かったら、普通になんてことなく洗ったりしてないのだ。

ひとめで分かる「普通じゃなさ」のため、店頭でほぼ100%気づく。
だって、もし革だったら特殊品として外注扱いになるから、絶対確認するもんね。
ポリウレタン製品と気づいたら、別扱いの印をつける。
工場で見落として普通に洗ったりしないように。

工場だって、届いたものを全部バサッとドラムに入れるわけじゃないのだから、絶対気づく。
店頭と工場と、二重にチェックされ、通常のドライ品とは別に扱われる。

まず、短時間の洗いにする。
傷みをできるだけ少なくするため。
ドライ溶剤は、乾燥機に入れてごく短く乾燥すれば飛ぶが、ポリウレタンは乾燥機に入れない。
傷まないよう、つるして自然乾燥にする。

ちなみに、ドライ溶剤は完全に飛んでいないと肌に良くない。
乾燥機を使えないので、自然乾燥するがその場合は念入りに時間をかける。
乾かないものを出荷して、それをはいたためかぶれた、という事例が業界では有名らしい。
ポリウレタンを受けるときは、あらかじめ仕上がりまでに日数を多めにいただく。

それでも突如ボロッとなる時はある。
またはシワシワ~となる時が。

なので、一度目のトラブルの後からは、確認するようになった。
――洗ってボロボロになることもありますが、よろしいですか?

言い方はもっとオブラートに包むけど・・・・・・

ポリウレタン その2

ポリウレタンの耐用年数は3年から5年。

なので、3年を過ぎた品物の補償額は激減する。
ほぼない。

それに、クリーニングに出していきなりボロボロになったとしても、もともとの原因が劣化によるものなら、弁償責任はない。

もともとの原因、という言い方は、ちょっと誤解を招きやすい。
お客さんにしてみれば、「だって、出す前はなんにもなかったのよ?」となる。
でもその商品が時間の経った品物なら、そういうこと。

人によっては「プロなんだから、洗う前に分かるでしょ」となったりする。
「工場の人が見て分からないの? 専門家でしょ? これは限界が来ているから、こうなりますよ、って言ってくれればいいじゃないの」
いや~、それは無理です。

プロでも見たところでは分かりにくい。
実に困った製品。
まして、プロじゃないパートさんだっていっぱいいるわけだし。
かくいうわたしも結局バイトだし。

まあ、でもプロが見ても分からなかったと思いますよ・・・・・・

ポリウレタン

「これ、クリーニングに出したら、ボロボロになって返ってきたんですけど」

出す前はどこも破れたりはがれたりしていなかった、という。
「経時劣化です。ポリウレタンて、そういうものです」

ポリウレタンは結構使われている。
合成皮革ともビニールともつかない手触り・光沢で、着やすい。
本革と比べれば安いし、柔らかめなので着心地がいい。
ブランド物なので、価格はすごーく高い商品にも使われていることがある。

ポリウレタンの寿命は3年。
着ても、着ないでクローゼットにしまっておいても、製造から3年。
何もしなくても時間と共に劣化する。

弱っているポリウレタンは、だんだんはがれてくる。
繊維が伸びたりよれたりしたようになって、しわが寄ったように見えることもある。

自然になるとしたら、襟など汚れがたまりやすい個所から症状が出る。

一番困るのは、まったく兆候がなかったけど、ちょうどその時期が来ている場合。
クリーニングしたら、いっぺんに全体がボロボロになる・・・・・・
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