予期せぬできごと
最初だったから、この一連の座談会は特に緊張した。
ちゃんと話を聞きとれるだろうか?
入力はついていけるだろうか?
「録音もするから大丈夫よ」と目黒さんは言った。
その場で聞きとれなくても、後から録音を聞いて拾えばいいのよ、と。
座談会は、一度やると決まったら、いっぺんに3回とか7回とか開催する。
その1週間か10日の間に、何度も開催されるのだ。
わたしはそのときの席順資料や進行予定資料と共にMDをまとめておいて、後から作業するとき間違わないようにしていた。
この「テープ起こし」作業をすると、「あれ、こんなこと喋ってたっけ?」という発見もあったりして、録音の重要性を感じる。
聞きとれない部分て結構あるものだ。そしてそれは日が経つとあっという間に忘れてしまう。
最初の座談会シリーズ、そんなことを感じながら、「テープ起こし」をしていた。(テープじゃないんだけどね。)
1つの座談会をまとめるのに、思ったより時間がかかる。
2時間の座談会の「テープ起こし」は、2時間では済まない。
それを体裁よくまとめるわけだし、誤字脱字がないかなどチェックして、ようやく完成だ。
ふう、ようやく終わった――さて、次の回にとりかかるか。
最初のときはわたしが全部筆記をしたので、その3回か4回分は全部わたしがまとめた。
2つくらい終わらせて、3つめくらいのとき。
イヤホンを耳にはめて、パソコンを前に座っている。
再生を開始する。
速度を上げて、早口なスピードで確認作業。
――ちょっと進んだら、シーーーーン、ガチャ。
止まってしまった。
巻き戻してみると、わたしの知らない前回使った何かの録音。
「目黒さん、これ、再生できないみたいなんです」
「え〜? どれ〜?」
ちょっと状況を見て、目黒さんはすぐに原因が分かった。
――この分かり具合からして、どうも前にも同じミスをしたっぽい。
「あら、これ、消去するの忘れちゃったのね〜!」
どういうことですか?
前回の録音を消去せずにそのまま録音ボタンを押したから、最初の15分くらいしか録音できていないようだ。
そこでMDの容量が終わってしまって、その後は録音されていない。
「こういうこと、あるのよね〜。録音ボタン押すのを忘れたりとかもあるしね」
――じゃ、録音を聞いて修正したり、聞きとれなかったところを補完するのは・・・・・・
「いいわよ。○○さん、ほとんどその場で入力できてるでしょ? 入力早いから。
大丈夫よ、それでいいわよ。校正だけして」
「録音もするから大丈夫」に、こんな落とし穴があったとは。
わたしは小心者なのである。
「そうね、わたしは現場でほとんど入力できてるしね!」と自信が持てるタイプではないのだ。
現にこの前の回、そのさらに前の回は、「テープ起こし」をして自分がどのくらい聞き取っていないか、実感している。
でも、ないものはどうしようもないので、そのときはその場で聞き取れただけでよしとした。
しかし次からは、始まる前に注意するようになった。
前回の録音を消去して、最初に戻す。
目黒さんがその作業をするのをわたしも確認。
自分がいないときに準備されていた場合は、「これ、消去は終わってるんですよね?」と確認。
それにこれ以外にも落とし穴がある可能性がある。
「録音ボタン押すのを忘れたりとかもあるしね」――前にやったことがあるんですよね、きっと。
目黒さんがちゃんと会の始めに「録音の許可をいただきたい」と説明してスイッチオンするかどうか?
しなかったからといって、既に開始してしまった座談会途中で「目黒さん、録音!録音!」と言えるかな。
小心者のわたしは言えなかったろう。
けど、始まる前にいつもビクビクしているわたしを見るので、目黒さんのほうで思い出した。
「だぁいじょうぶよ〜。録音でしょ? 前にあたしが忘れたことあるから心配してるのよね〜」
ま、正確に言うと、わたしのときは録音ボタンを押すのを忘れたわけじゃないですけどね。
でもそれもやってるみたいだから・・・・・・
ちゃんと話を聞きとれるだろうか?
入力はついていけるだろうか?
「録音もするから大丈夫よ」と目黒さんは言った。
その場で聞きとれなくても、後から録音を聞いて拾えばいいのよ、と。
座談会は、一度やると決まったら、いっぺんに3回とか7回とか開催する。
その1週間か10日の間に、何度も開催されるのだ。
わたしはそのときの席順資料や進行予定資料と共にMDをまとめておいて、後から作業するとき間違わないようにしていた。
この「テープ起こし」作業をすると、「あれ、こんなこと喋ってたっけ?」という発見もあったりして、録音の重要性を感じる。
聞きとれない部分て結構あるものだ。そしてそれは日が経つとあっという間に忘れてしまう。
最初の座談会シリーズ、そんなことを感じながら、「テープ起こし」をしていた。(テープじゃないんだけどね。)
1つの座談会をまとめるのに、思ったより時間がかかる。
2時間の座談会の「テープ起こし」は、2時間では済まない。
それを体裁よくまとめるわけだし、誤字脱字がないかなどチェックして、ようやく完成だ。
ふう、ようやく終わった――さて、次の回にとりかかるか。
最初のときはわたしが全部筆記をしたので、その3回か4回分は全部わたしがまとめた。
2つくらい終わらせて、3つめくらいのとき。
イヤホンを耳にはめて、パソコンを前に座っている。
再生を開始する。
速度を上げて、早口なスピードで確認作業。
――ちょっと進んだら、シーーーーン、ガチャ。
止まってしまった。
巻き戻してみると、わたしの知らない前回使った何かの録音。
「目黒さん、これ、再生できないみたいなんです」
「え〜? どれ〜?」
ちょっと状況を見て、目黒さんはすぐに原因が分かった。
――この分かり具合からして、どうも前にも同じミスをしたっぽい。
「あら、これ、消去するの忘れちゃったのね〜!」
どういうことですか?
前回の録音を消去せずにそのまま録音ボタンを押したから、最初の15分くらいしか録音できていないようだ。
そこでMDの容量が終わってしまって、その後は録音されていない。
「こういうこと、あるのよね〜。録音ボタン押すのを忘れたりとかもあるしね」
――じゃ、録音を聞いて修正したり、聞きとれなかったところを補完するのは・・・・・・
「いいわよ。○○さん、ほとんどその場で入力できてるでしょ? 入力早いから。
大丈夫よ、それでいいわよ。校正だけして」
「録音もするから大丈夫」に、こんな落とし穴があったとは。
わたしは小心者なのである。
「そうね、わたしは現場でほとんど入力できてるしね!」と自信が持てるタイプではないのだ。
現にこの前の回、そのさらに前の回は、「テープ起こし」をして自分がどのくらい聞き取っていないか、実感している。
でも、ないものはどうしようもないので、そのときはその場で聞き取れただけでよしとした。
しかし次からは、始まる前に注意するようになった。
前回の録音を消去して、最初に戻す。
目黒さんがその作業をするのをわたしも確認。
自分がいないときに準備されていた場合は、「これ、消去は終わってるんですよね?」と確認。
それにこれ以外にも落とし穴がある可能性がある。
「録音ボタン押すのを忘れたりとかもあるしね」――前にやったことがあるんですよね、きっと。
目黒さんがちゃんと会の始めに「録音の許可をいただきたい」と説明してスイッチオンするかどうか?
しなかったからといって、既に開始してしまった座談会途中で「目黒さん、録音!録音!」と言えるかな。
小心者のわたしは言えなかったろう。
けど、始まる前にいつもビクビクしているわたしを見るので、目黒さんのほうで思い出した。
「だぁいじょうぶよ〜。録音でしょ? 前にあたしが忘れたことあるから心配してるのよね〜」
ま、正確に言うと、わたしのときは録音ボタンを押すのを忘れたわけじゃないですけどね。
でもそれもやってるみたいだから・・・・・・
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