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ある秋の一連の日記 04:前半最後の日

朝になったので、仕事に行った。
今月・来月と分断されているスキルアップ研修、前半最後の日になる。気合いを入れて行った。

でも電車は遅いのになってしまい、割とぎりぎり、10分前にPCルームへ。
Uさんに挨拶。花咲さんもいた。

ここで宣言してしまおう。
「昨日少し調べてみたんですけどね、マルファン症候群の方のタイピングについて、『指が長いから難しい』と言っている人が確かに2人くらいいました。でも『自分は練習したらできるようになった』と言う返事を書いている人が何人かいたので、練習すればできるようになる可能性は高いと思いました。それに、世界一タイピングの早い人はマルファン症候群の方でした」

――実は、『マルファン症候群ではないかと言われている』ということだったが、まあ、そうだってことに。

花咲さんも「あ~、指が長いから」と加勢してくれたので、「マルファン症候群のピアニストの方もいらっしゃるんですよ。指が短いほうがピアノは難しいので」とたたみかけてみた。
最後に「きっとできますから、今日は指の位置をしっかり覚えましょう」と宣言。

否応ないきっぱりした口調――のつもり。
でも、わたしの話し方はやわらかいらしく、このくらいはっきり言ってもどうせきつく聞こえない。

この日Uさんには、VさんとWさんがパソコン操作を練習している間も、タイピング練習をしてもらった。
前の日はちょっとこちらも遠慮してしまって、飽きたように見えたときはタイピングソフトでの練習を許してしまった。
でも結局、何も上達しなかった。やっぱりそういうのは、指位置を覚えてからの話なのだ。

もうこの日は、定期的に様子を見て、指位置を指摘する。

さて、その間にもVさんとWさんにはパソコン入門をしなくてはならない。
会社からは「フォルダにファイルを保存したり、開いたり、コピーしたり移動したりということができるように」と言われている。
――つまり、パソコンを使ったことがほとんどないのだ。
今ではそういう人は激減したが、当時はまだいた。

Wさんはタイピングのホームポジションをかなり正確に覚えた。
スピードは遅いながら、タッチタイピングができるようになっている。
ゆっくりだけど、こちらが言ったことを守ってくれて、着実に覚える人だった。

しかしパソコンについては、からきしダメだった。
フォルダの意味も、ファイルの意味も、コピーも貼り付けも、まったく分かってない。
何回かやっても分かってない。さらに何度も繰り返す時間はない。
――だって、本当にゆっくりなんだもの。そんなことをしていたら、Vさんまで日が暮れてしまう。

クリックとダブルクリックさえ意味が分かっていない。
どういうときにクリックして、どういうときにダブルクリックするのか分からない。
右クリックと言っているのにクリックしたり、ダブルクリックしたりしている。
とりあえず何かやっている、という感じ。

もちろん説明はしてる。
必死で。筆談で。ジェスチャーも混ぜて。マウスも持ち上げて。箱とかの図も書いて。
「フォルダというのは、箱みたいなもの。そこにファイルをしまっておける。ファイルは簡単にコピーしたりできる」
「ただ選ぶときは、左側のボタンを1回押す。フォルダとかファイルとかを開きたいときは、2回押す。右側をクリックするのは特別なときだけ」
わたしもスクール以外で何度かこういう基礎の講習をしている。その頃はサブかマンツーマンが多かったから、メインの先生たちがそうやって説明しているのも聞いてきた。

でも通じないようだ。
こういうことは、Vさんのほうが分かってくれる。

でもVさんは、タッチタイピングになると、ついつい手元を見てしまうのだが。

ちなみに、掲示板に日本語を自分の言葉で入力する練習をしてもらうと、日本語として意味が通るのはVさん。
Wさんの文章は「???」というときが結構ある――意味が分かるときは数えるくらいしかない。
古い世代、ITの発展によりコミュニケーションツールが増える前の聴覚の人だからだ。

だいたい「好きなことを書け」といっても難しいから、こちらが質問を投げかける。
「趣味は何ですか? 教えてください」
それに対して、返信してもらう。
こちらはさらにそれに対して質問を返して、また返信してもらう。
Wさんは一言くらいで終わってしまうことが多いので、詳しい説明を要求する質問をする。

掲示板練習はこちらもあまり手が離せない。

Uさんは一日かかって、「キー配置を覚える」のPとAにたどり着いたが、まだまだ安定しない。
でもシールを貼ることを許容してくれるようになった。
片手入力ではないけれど、「できるだけ手元か画面かどちらかだけを見るように」→「ならやっぱり画面でしょ」という目的のため、シールを貼ってもらっていた。
「シールを感じたら、行き過ぎですから」と伝えている。

――次回は来月。来月までには崩れてしまっているだろうけど。

VさんとWさんは、来月が終わった後、Excel基礎2日間とWord5日間にやってくる。タッチタイピング残りの2日間と合わせて、まだ9日間あるので、パソコン操作についてはその期間に慣れてもらえればいいかな。
ずっと自分が担当することになってるし。

わたしにとっての課題はUさんだ・・・・・・



●8年目:いろんな出会い
Chapter 4 どこかの誰かのストーリー



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